尊大型の場合、自己愛性パーソナリティーの傾向が強い人もいるため、その子をどうにかしようとしても、恐らくどうにもならないと思います。逆に、どうにもならない現実に、海月さんが疲弊してしまうでしょう。
高校2年ということは、2年後にはその子と離れられるわけですね。確実に離れられるという未来が待っていることは、海月さんにとっての大きなリソースですね。
それと、自己愛の強い人は、こちらが反応していますと、ますますつけ込んで支配的に接しようとする特性があります。また、ASDだとしたら、感情の高低差が高いということも考えられます。
一定の効果が認められる対応は「無視」です。思い通りに反応しないということが相手が認識すれば、行動も少しは治るかもしれません。ただ、逆に怒りを増幅させてしまうこともあるので、友だちと一緒にいる時間を増やし、何も気にしない素振りをすることが大切だと思います。
無視したことで物理的な被害に及んだときは、教師も様子を見ようでは済まなくなるはずです。
相手が海月さんに嫌がらせをする裏には、私を見てほしい、独りにしないでほしいいう、生育環境などから無意識に刻まれた、強いコンプレックスがあると思います。でも、それが自分でも分からない、可哀想な人なんですよ。
海月さんのケアは、ボディワークなどが有効だと思いますが、それは文章では伝えられませんので、その他の方法としては「今、私は◯◯さんの言葉に傷ついている」と受け入れながらも、海月さんの中にいる強い自分に助けを求めるという方法もあります。人間の中には、いくつもの自我が内在され、その中には気弱な自我もあれば、負けず嫌いの自我や勇気のある自我もいる可能性も少なくありません。
自分の中にリソースとなる自分を探し、毅然と振る舞えるようになれたら、関係性に変化が生ませるかもしれませんね。それは、海月さんの自己成長にもつながっていくと思います。