自分に権威を持つということ
Author山本 美穂子
- 公開日 2023年6月25日 17時38分
子どもの頃、親(権威者)の言うことをいい子で聞くことを癖づけられた人たちは、
上司や会社---つまり現在の権威者---に言われたことを「仕方がない」と受け入れてしまいます。
これは、自分自身に権威を持っていない状態です。
たとえば2014年に韓国で起きた、痛ましいセウォル号の沈没事故。
船が傾きかけているにもかかわらず、船内放送で
「先生からの指示があるまでそこにとどまるように」と言われ
その言いつけを守ったたくさんの生徒たちが、「いい子」であったがゆえに悲しい犠牲になりました。
一方、自己判断と自己責任でいち早く甲板に逃れた生徒は救出されています。
これは、常に年上の権威者の言うことに従い続けることを子どもたちに受け入れさせ続けた、つまり自分自身に権威を持つことを教えてこなかった結果の大惨事です。
そして最近では、ワクチン問題がありました。
自分で調べて考えることなく、メディアや会社の上司の言うことに自動的に従うことを選択した方もたくさんいるでしょう。
いろいろな事情から、「打つ」と決めた方も、
職場から無言の圧力をかけられても、「打たない」と決めて打たなかった方もいるでしょう。
セウォル号の悲劇にせよ、ワクチン問題にせよ、完全に自己責任の領域です。
職場からそう言われているからとか、人からどう思われるか不安だとかで
誰かの言うことに従って、もしも何かあったとしても
誰もあなたの命の責任を取ってはくれません。
このことを十分理解しているという大前提の上で、私たちは、自分の行動を選択しなければならないのです。
それに気づいたのは、私が周りからどう思われるかをとても気にしていた頃のことです。
周りの声に従ったとして、その結果私がどんな事態に陥ろうとも周りが責任を取ってくれることは決してないのだ、と、それに気付いてから、私は自分の行動を周りのせいにすることはなくなりました。
たとえ結果がどうなろうとも自分が納得できるところに自分を置き続けるため、
ぜひ、あなたも先程の大前提を理解した上で自分のしたい方向を選択し続けてください。