遺伝子レベルの癒し

 


昨年実父が亡くなったのですが、


それを私に連絡してくれたのは


実父の死によって新たに二人増えた弟からでした。


人が亡くなると、その人の立てていた「意図」も


無くなるそうなのですが


おそらく父が立てていた「もう(私とは)会わない」


というすごく強い意図が、


彼の死によって無くなったために


半分血の繋がった弟たちや親戚と


出会い、その後弟たちとは


なるべく時間を合わせて会っては


話をしているのですが、


それらを通じて、これまで私がずっと


わかっていなかった事実がどんどんわかってきました。


 


 


そもそも、


ディフェンス状態にある時というのは


完全に子どもの意識に入っています。


わかっていないことがたくさんある状態で


ずっと生き続けているのです。


(だからディフェンスの中にある、とも言えますが)


年を重ねれば子どもの意識が無くなる


というわけではありません。


そしてディフェンス状態の時には


間違いなく自分だけの世界、


自分中心で自分本位な場所にいます。


 


私も最初はずっと


(両親の離婚で)「私は傷ついた」


「お父さんが悪い」「お母さんが悪い」という


子どもの意識のところにいて


「母はそのときどういう気持ちだったのか」とか


「父はなぜそう思うに至ったのか」とか、


「なぜそのときそういう態度をしたのか」


という部分を全く分ろうとはしませんでした。


とはいえ、子どもの意識からしたら


「きっとお母さんもかわいそうな人なんだわ」


と思うのが精一杯で、


本当の意味でなぜ母がそう行動したのか


そう言ったのに思いを馳せることはありませんでした。


もちろん同じように、


なぜ父がそう言ったのか、そう行動したのか、


それを形成する父の子ども時代の環境は何か、


というところまで子どもの意識が


考えられるはずはありません。


つまり、自分の傷が生まれた瞬間というのは、


「自分」という視点からしか世界を見ていないので、


その瞬間周りに何があったのかをわかっていません。


ここをわからないままにし続けることは、


イコール、傷の世界に閉じこもることなのです。


 


2番目の父に虐待を受けていた私は、


随分長いこと、


実父に迎えに来て欲しいと思っていました。


もう一度パパに会いたい


迎えにきて欲しいと


ずっと思っていました。


 


私の原初の傷である、


ちゃぶ台の向こうにお父さんと女の人がいて


こちら側にお母さんと私が座っていて


5歳の私が母にしがみついて固まっていた


両親の別れ話のシーンで、


「パパを愛しているけど嫌い」と


私は愛を受け取ることをやめました。


目の前の女性から飛んでくる怒りが


私にとってはただ恐ろしく、


でも母は自分のことに精一杯で、娘の私を


思いやる余裕もなく凍りついていました。


この傷の場所に私は、


何百回となく戻り続けました。


つまり、この傷の瞬間に


「わかっていない」ことが


ものすごくいっぱいあったということです。


 


 


なぜ父は母と別れたのか?


なぜその女性は、攻撃的な怒りのエネルギーを


こちらに向けていたのか?


“なぜ” なのかがわからずに勝手に想像して


イメージの中で恨みを持ってきた


そのたくさんの “なぜ” が、


実父の死と弟たちとの出会いによって


徐々にわかってきたのです。


 


そもそもその女性は


何も知らされないままに私と母のところに


連れて来られたようなのです。


ゆえに彼女の怒りは私に向けられていたのではなく


「何で私はここに連れてこられたの?」という


父に対する怒りだったのだとわかりました。


また、母にも改めてあの時のことを訊いてみると


「お父さんがだんだん家に帰らなくなってきて、


あるとき急に女の人を連れてきた」と。


 


そう。


それらがわかればわかるほどわかったことは、


お父さんがひどい男だったということ。


それがわからなかったから、私は、


ひどい男とばかり付き合ったり


結婚したりしていたわけです・・・!


それに気づいた時の


え・・・


という感覚、わかっていただけますか。。


 


ですので、傷を見ていく時には


その瞬間、その場にいた人たちの真実を


集めることを強く強くお勧めします。


もちろん、誰が本当のことを言っているのか


それはわかりません。


誰しも、自分という視点から見た世界しかわからないからです。


でも、自分自身が客観的に第三者的に


リサーチしていくことができれば、


ミッシングリンクは次々と繋がっていくはず。




この客観的リサーチができるようになるためには


まずは自分が


イメージやジャッジに


取り込まれないようにしないといけません。


そうして自分との関係をしっかり保てるようになったら、


次にノージャッジ・ノーイメージで


他者との関係性を持てるようになるのを目指す。


そして次に


権威者との関係性の中で自己の権威を保ち、


遺伝子レベルの傷、民族の傷と向き合い


やがて神との関係性、宇宙との関係性を知ってゆく。


こうして一つずつ一つずつ広がってゆくのが


癒しの道であることを改めて肌で感じました。


私たちには、自分について


もっともっと知っていけることが


本当にたくさんあるのです。


 


 


 


 

山本 美穂子

貴方の本来の輝きを取り戻すお手伝いをしています


  • 対応可能な悩み心の病気の悩み、恋愛・結婚の悩み、育児の悩み、家族の悩み、友人関係の悩み、職場の人間関係の悩み
  • 地域愛媛県 松山市

幼い頃から「心の癒し」に興味を持ち、子ども時代のトラウマ体験がのちの人生に大きな影響を及ぼすことを自身の体験から身をもって学ぶ。数多くの癒しのメソッドを学んだ後、2000年、米国マイアミ州のヒーリング単科大学BBSHに入学し校長のバーバラ・ブレナン女史に師事、ヒーリング科学や基礎を学ぶ。 BBSH卒業後日本でプロフェッショナルヒーラーとして開…